髪質改善

髪のダメージと引き換えに何を選びますか?

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る
髪のダメージと引き換えに何を選びますか?


あなたは髪のダメージと引き換えに何を選びますか?

パーマ?カラー?コテ?アイロン?

髪の毛はパーマやカラー、コテやアイロンからくるダメージに耐えられる体力に限界があります。

・パーマ、縮毛矯正の場合
爪や髪の毛はケラチンタンパク質から成り立っており、このタンパク質は18種類のアミノ酸で構成されています。

シスチン、グルタミン酸、ロイシン、アルギニン、セリン、スレオニン、アスパラギン酸、プロリン、グリシン、バリン、アラニン、フェニルアラニン、イソロイシン、チロシン、リジン、ヒスチジン、メチオニン、トリプトファンというものです。

このシスチン(ss)結合を切ったり引っ付けたりしてパーマや縮毛矯正の施術行なっていきます。この結合を切った時にケラチンタンパク質の栄養分が流れてしまい、髪に負担がかかります。

・カラーの場合
一般的なヘアカラー(酸化染料)は1剤と2剤を混ぜて染料を髪の内部で発色させることで、髪を染めていきます。
1剤の成分は酸化染料とアルカリ剤、2剤の成分は酸化剤(過酸化水素)になります。

まず髪の内部に染料が入っていくように、アルカリ剤(アンモニア、モノエタノールアミン)でキューティクルを開いていきます。そして、アルカリ剤によって2剤の過酸化水素が分解され酸素を発生。発生した酸素がメラニン色素(髪の黒い色)を脱色(明るく)し同時に発生した酸素によって染料を発色させます。

発色した酸化染料の分子は髪の中で元の大きさよりも、大きくなることによってキューティクルの隙間から出れなくなり髪の内部に閉じ込められて色が定着します。

髪に大きく負担がかかるのはキューティクルを開く時と、脱色をしている時です。

・コテやアイロンの熱の場合
タンパク質の凝固温度は58°から始まり60°前後で凝固し、68°から分水作用(水分が抜ける事)が始まります。

肌などと違い細胞が再生しません。
一度ダメージしてしまうと、元には戻りません。

過度なパーマやカラー、強い薬剤や高温による日々の繰り返しで、髪は体力の限界にくると
パサつき→ちりつき→バサバサ→ジリジリになり髪はまとまらず扱いにくくなります。

髪にも年齢があるので以前と髪質とは違い、年齢と共に髪の体力は減っていきます。その状態にいつもと同じ施術メニューやいつもと同じヘアケアを繰り返すことで、いつの間にかボサボサや扱いずらい髪に変わっています。

でも、デザインは楽しみたいですよね?

☑️カラーをしていれば根本が伸びてきて黒い部分は気になるし、カラーチェンジもしたい。

☑️仕事上カラーはできないから、パーマでデザインを楽しみたい。

☑️くせ毛は気になるからストレートや縮毛矯正をかけてサラサラな髪を楽しみたい。

☑️コテやアイロンを使ってへアレンジを楽しみたい。

人それぞれでなりたいスタイルは違います。そして、全ての施術に耐えれる丈夫な髪の方もいますし、1つの施術にしか耐えれない髪の方もいます。髪にオーバーワークをさせない事が大切です。

 

美容室で行うカラーやパーマ、ストレート施術は、お医者さんが行う手術と同じです。

小さい子供や体力がない患者さんに、できない手術もあります。体力が付いてから手術を行う事で、手術の成功率は上がります。

美容師さんが髪の毛の体力を本当に考えて施術を行う必要があります。

施術を行うときは手術同様、輸血(トリートメント)が必要です。手術が終わった後に輸血しても手遅れです。手遅れになる前に処理剤トリートメントを行う事。そして傷口(薬剤からくるダメージ)をなるべく小さく収める技術。アフターケアを大事にする事。

髪の毛は本当に繊細です。修復も再生することも今の髪の研究では不可能です。一度傷んでしまうと元には戻りません。

誤魔化す事はできます。ライフスタイル、デザインを考えて髪になるべく負担をかけないように施術をすることが大切です。

あなたはダメージと引き換えに何を選びますか?